ひとり歩く
帰り道の途中
イヤホンから伝うこの歌は
ふたりだけの
夕映えにあなたが
教えてくれた小さな幸せ

見返す写真には少し見切れた
後ろ姿のあなたが映っている

かざしたレンズのその先に
ただあなたがそこにいれば
花やいで行く心がここにあって
いまだに私を離さない

ひとりきりの
まだ少し冷えるベッドで
何度も寝返りを打つ
ふたりはいつ
同じだけの思い
ひとつの写真に重ねれるの

隣にいれば暖かい心も
夜が来るたびまた覚めてゆくの

私の瞳もいつからか
ただひとりあなただけに
どんなに遠く小さくかたすみでも
ピントを合わせてしまう

だらしなく揺れる背中さえも
振り向いてみせる笑顔も
ひとつもこぼさずに焼きつけていたいよ

かざしたレンズの真ん中に
ただあなたを映していたい
おぼつかない手つきでも精一杯
その姿をとらえて
あなたが瞳の真ん中に
映すのは誰なのかな
いつかふたり寄り添い笑う日々が
アルバムを彩れるように