大海原に独り彷徨う
悲しみ帯びたクジラの声は
誰にも届かず消える私と同じように
孤独な夜に気づいて欲しくて
声を聞いて欲しいがゆえに
あなたの52ヘルツの叫びに気づけなかった
どうして人は過ちを犯す?
傷ついても笑っていられる?
また失ってしまえば
もう私を生きていられない
降り注ぐ雨に佇む
君の細い腕を掴んだ
幼き頃の私とよく似た
瞳の色をしていたから
夜空に浮かぶ白い月
届くように話しかけたの
同じ月光の下同じ痛みを知る者に
どうして人は傷を誤魔化す?
悲しみに笑っていられる?
心から溢れる血潮に
何も出来なかった私の
救えないほどの痛みと
塞がることのない傷は
全て君と巡り合うための
伏線なのだとしたら
生きていこう君と共に
その先に見えた景色が
絶望じゃなく光であるために
どこかで未だ彷徨う
番を探しに行こう