おわりかけたなつのひの
どこかせかすような
せつないにおいはきみのこと
おもうにはじゅうぶんすぎるから
ひやけのゆびはのあとのほら
わすれなぐさがゆうかさにゆれ
まだなまぬるいきおくはこぶ
はなことばはね ' わすれないで ' だと
おしえてくれたのはきみだよ
そらにうかんでいるのは
とぎれとぎれたくもで
いくどとかけぬけてきた
きせつがまたてをふっているよう
まだこんなにもむしあついのに
しけたはなびをよこめにして
せをむけていくせぴあにそめてく
ふかくいきするばきんとするの
せんめいにうつるひびのとちゅうに
おとしできたものはなに
きづかないくらいきづけないくらいに
こころたかんでいたんだ
もうわすれなぐさがゆうかさにゆれ
つぎのきせつをはこんできた
あともうすこしもうすこしだけ
あたしのことをつつんでいてほしい