なめらかに澄んだ沢の水を
ためらうこともなく流し込み
懐かしく香る午後の風を
濡れた首筋に受けて笑う
野兎の走り抜ける様も
笹百合光る花の姿も
夜空に瞬く星の暮れも
当たり前に僕の目の中に
必ず届くと信じていた幻
言葉にまみれたネガの街は続く
さよならさよなら窓の外の君に
さよなら言わなっきゃ
一番鳥の歌で目覚めて
彼方の山を見てあくびして
頂の城に思い馳せる
滑り落ちていく心の雫
寝屋川の泥を洗う君と
縁側に遊ぶ僕らの子と
うつらうつら柔らかな日差し
終わることのない輪廻の上
あの日のたわごとと銀の箱に詰めて
さよならさよならネガの街は続く
さよならさよならいつの日にか君と
また会えたらいいな